お知らせ:おかげさまで35周年!2024年春の開園は、4月6日(土)〜5月19日(日)を予定しております。ただいま全力で準備中

Not all peonies are created equal. Botan is the Japanese word for the tree variety of peony.

Tree versus stem peony - Botan versus Shakuyaku
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花のお話-牡丹とシャクヤク

牡丹-木の花

種: 牡丹属牡丹科牡丹

牡丹は木に咲く花です。牡丹の木には幹があり、枝が分かれ花を咲かせます。幹は太く、葉の先端が分かれています。また、蕾に先端が尖っています。

Tree variety of peony

牡丹(ぼたん)の語源は中国語の「牡丹」を日本語読みしたことがはじまりだとされています。日本では古くから気品、優雅、そして恥じらいを表す花と言われています。

ちなみに、牡丹の祖国、中国では牡丹は「百花の王」、「神の花」と称され、華麗で優雅な花とされています。

英語表記: peony(ピオニー)

 

シャクヤク-草の花

種: 牡丹科牡丹属芍薬

牡丹と違い、シャクヤクは草の部類に入ります。幹は細く、葉の先端も分かれていません。また、蕾は丸みを帯びています。シャクヤクは枝が分かれておらず、一本の幹に一つの花が咲きます。

Shakuyaku - Stem peony

シャクヤクの語源は中国語の「芍薬」を日本語読みしたことが始まりとされています。ただし、使われる漢字については諸説あるそうです。日本では古くから恥じらい、内気、清楚を表す花とされています。

英語表記: peony(ピオニー)

 

開花の季節を迎えると牡丹、シャクヤクと約250種類の花を咲かせます。その中には花職人の関さんが育てた、まだ名前のついていない花もあります。名づけの親を募集するイベントを行うこともありますのでぜひチェックしてみてください。

Dr. Seki's Amazing Soil
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土のお話-殺虫剤を使わず土を耕す

草生栽培-除草剤や殺虫剤を使わず、無農薬で牡丹とシャクヤクを育てる

Peony Garden Tokyo(つくば牡丹園)では草生栽培と呼ばれる農法を使って牡丹やシャクヤクを育てています。これは、従来雑草として牡丹やシャクヤクの栽培に不要とされていた草を駆除せず、共生させることで牡丹やシャクヤクを害虫から守る農法です。この農法のおかげでつくば牡丹園では除草剤や殺虫剤を使用せずに植物を育てることができています。

それでは、牡丹やシャクヤクが雑草と育つことと無農薬であることの関係性ももう少し詳しく見て行きたいと思います。ただ、その前に殺虫剤と除草剤の役割についても簡単にご説明します。

殺虫剤

殺虫剤の役割は植物に害をなす虫やカビなどを駆除することです。人類は紀元前2000年頃から殺虫剤を使用していますが、ほとんどが自然界から抽出された成分でした。人工的な殺虫剤の歴史は意外にも浅く、初めて使用されたのは1940年代でした。

除草剤

除草剤は雑草や不要な植物を駆除する薬剤です。近年の農法では幅広く使用されていましたが、その存在が世間に公表されたのは1940年代に入ってからでした。

つくば牡丹園-ここがすごい

つくば牡丹園は除草剤や殺虫剤を使用しない自然と共に生きる庭園です。中にはそのような農法は無意味だと言ったり、努力の価値がないと言う人もいますが、花職人の関さんは無農薬農法の可能性を信じ、その繊細なバランスを理解することに人生をかけてきました。

#1: NO除草剤

つくば牡丹園では除草剤を使う代わりに雑草の力を借りる、草生栽培で牡丹やシャクヤクを育てています。1997年に除草剤の使用をやめましたが、すぐに除草剤が不要なことが分かりました。除草剤は牡丹やシャクヤクの成長に少なからず影響を与えます。除草剤の使用をやめた結果、健康的な牡丹やシャクヤクが育つようになりました。

#2: NO殺虫剤

次に、殺虫剤を使用せずに害虫から牡丹やシャクヤクを守る方法をお教えしましょう。その秘密はずばり雑草です。害虫にとって一番の天敵はなんと雑草だったのです。

従来の農法では除草剤を使用し、外注の天敵となる雑草を駆除することに一生懸命でした。雑草と害虫の因果関係が分からず、殺虫剤の使用は回避できないと考えられていましたが、必ずしもそうではないのです。

Amazing soil - Organic Farming With No Pesticides

つくば牡丹園では牡丹やシャクヤクと雑草を共存させることで花々を害虫から守っています。無農薬農法にとって共存はとても大切なことなのです。

時には牡丹やシャクヤクと雑草で水分やミネラル成分の取り合いが発生します。つくば牡丹園では雑草を刈るタイミングや頻度を調整しながらこの争いをコントロールしています。

ただ、やはり無農薬農法は難しく、時として失敗することもあります。牡丹やシャクヤクが水分と栄養素の争いに負けることもありますし、害虫も襲ってきます。雑草を刈るタイミングや頻度を調整するには日々の観察も重要ですし、長い年月をかけて得る経験と知識も必要となってきます。

草生栽培を続けるには手がける人の献身的に関わっていく必要があります。

草生栽培のこと、無農薬農法のこと。つくば牡丹園で花職人の関さんの話を聞いてみませんか?ご自宅で除草剤や殺虫剤を使用せずにガーデニングを行うヒントになるかもしれません。